音響機器開発課
M.K(2013年入社)
幼い頃、実家にあったスピーカーから音が出るのが不思議で、よく聴いていたのを憶えています。今思えば、私が音に興味を持った原体験だと思います。その後も音への興味はずっとあり、大学時代は音響機材の操作を行うイベントPAのアルバイトをしていました。大学では電気・電子工学科 電子コースを専攻、電源系の回路設計を学びましたが、就職活動で、アルバイト先のPA会社の方に「おすすめの国内音響メーカー」として当社を教えてもらったのが志望のきっかけです。
入社から現在まで、コアプロダクト開発部 音響機器開発課でスピーカーを設計する部署に所属し、主に機構設計の分野でさまざまな種類のスピーカーの商品開発に関わってきました。
私が所属する音響機器開発課は、開発の中でも音響製品を開発する部署です。その中で、私はサウンド系から放送設備系まで、多種多様なスピーカーを担当しています。主な業務は3D-CADでの構造設計やシミュレーションを用いた音響解析など。また、無響室などの専用環境で測定・試験を行い、それらを繰り返して製品開発を進めます。最終的には工場での生産立ち上げ、発売の準備までがミッションです。
最初に立ち上げから関わったスピーカーの開発は、とても印象に残っています。入社して半年、先輩の基本設計を引き継いで、防災用スピーカーの詳細設計を担当。CADでの金型設計をはじめ、先輩方に手取り足取りサポートしていただきながら開発に没頭しました。その中で海外出張なども経験。「製品の納入まで経験してほしい」との当時の上長の計らいで、最終の納入現場にも立ち合いました。音が出るかどうか、非常に緊張しましたが、無事に音が出た時はほっとしました。
現場でお客様から「良い音ですね」「とても明瞭に聴こえます」など満足の言葉をいただくと、開発は「モノを作る仕事」ではなく、「作ったモノで誰かの役に立つ仕事」であることを実感します。それを実感できる場面が仕事の中であります。また、何気なく入った施設やお店でふと天井を見上げた時、自分が関わったスピーカーに出会った時は、思わず嬉しくなりますね。
当社の企業価値は、笑顔あふれる社会を作るために、人々に「安心」「信頼」「感動」という価値を提供することだと考えています。それには、お客様が「良い製品だな」と感じてもらえることが、「安心」「信頼」「感動」の第一歩だと思います。開発業務は直接お客様と関わることは多くはありませんが、だからこそ一方的なモノづくりにならないよう、お客様の意見や要望を積極的に集め、それを具現化して、製品への好感や共感がさらに増すことができるように心がけています。
当社は創業当初からスピーカーやマイクを製造・販売する「音の専門メーカー」として発展してきました。その歴史に慢心することなく、常に時代に合った価値を提供していきたいと考えています。今まで音響系から放送設備系、防災系まで、さまざまなスピーカーに関わってきましたが、基礎となる技術はどれも変わらないと最近感じています。当社が培ってきた技術をしっかり受け継ぎ、スピーカーの本質を追求していきたいと思っています。
放送設備やセキュリティ商品を扱うためか、「堅い会社」という印象を持たれがちですが、実は「熱い思いを持つ社員が多い」「仕事に誇りを持つ社員が多い」と感じます。音響機器開発課はメンバー間のコミュニケーションが良好で、とても風通しの良い環境です。開発は一人で仕事を進めることもあり、アイデアが行き詰まったりもしますが、仲間との雑談の中で考えがまとまることもよくあります。
開発の仕事は、決して一人ではできません。社内外の方々の協力があってこそ。ですから周囲への感謝を忘れず、「一緒に仕事ができて良かった」と思ってもらえるようにしたいですね。それにはまず、自分自身が楽しんで仕事をすることだと思っています。また、TOAの80年以上の歴史を踏まえ、当社が培ってきた技術を後輩にしっかり伝えられる先輩になりたいと思います。そのために、伝えるべき技術を自分自身がしっかり身につける。そんなキャリア形成ができればと考えています。
※テレワーク勤務の場合
8:45 | 朝礼 |
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9:00 | メールチェック、業務確認 |
9:30 | 設計業務 ・3D-CADを用いてスピーカーの設計 |
12:00 | 昼休み |
13:00 | ミーティング ・進捗確認、課題共有 ・オンラインで実施 |
15:00 | 音響解析 ・専用ソフトで測定結果の解析 |
17:30 | 終業 |
バドミントンやスノーボード、映画鑑賞など、多趣味なので、休日には全力で趣味に没頭するようにしています。今は減りましたが、数年前までは毎年2~3回、会社の仲間とスキー・スノーボード旅行に出掛けていました。私のモットーは「何事も全力投球」なので、プライベートも全力で楽しむことを心がけています。また、オフの時は頭のリフレッシュのためにストレッチや散歩など、リラックスできる時間を作るようにしています。自然と考えがまとまり、「次に進もう!」と前向きになれます。
※所属や内容などは、インタビュー当時のものです。